デニムが作られる裏で生まれた嬉しい出来事の話。
今日は尾道デニムプロジェクトの醍醐味ともいえる嬉しい出来事があったので、そのお話です。 ある日突然、柑橘農家さんから「デニムプロジェクトに参加してる鉄工所の方紹介してほしい」とのご連絡がありました。草刈り機のエンジンを支えている板にヒビがはいってしまったそう。鉄工所の方をご紹介し、早速修理に持って行くとのことだったので私もその現場に同行しました。 こちらの草刈り機は5年ほど使っているそうで、丁寧に使って少しずつメンテナンスを行えば10年、20年と使っていけるそう。鉄工所に着いて早速、直したいのはここの部分で、なんで直した方がいいか、なんてことをさくっと話しただけで、お二人はお互い理解しあったようでした。軽トラから草刈り機を吊るして移動させ、溶接開始。寝転がりながら作業をしている姿を見て、うわ~デニムいい感じになりそう!と感心していたら作業はいつの間にか終わっていました。笑 そしてデニムもちゃんといい感じになってます。かっこいい。 ちなみに、柑橘農家さんが行う”草刈り”という作業について。 有機栽培で一番大切なのは草刈りだそうです。草刈りは、暖かくなり始めた3月後半から、メインの時期は5月~10月頃までずっと行います。今回直した草刈り機はよく見かける手持ちタイプとは違い、根元部分からしっかり草を切り刻むことができ、それが土の栄養になっていくそう。 こちらの写真は堅い土を柔らかくする作業で、緑肥(りょくひ)という種類の種を植えて、草刈りして土にすき込むために、刈り込んだ跡だそうです。根っこが地中深く伸びていくことで、堅い土を砕いてくれるそう。こうした工程にこの草刈り機がとても大切な相棒なのです。 「機械は黙って仕事してますからね。気付いてあげなきゃ、壊れちゃいますね。」と柑橘農家さん。うんうん、その通りだな。 農家さんのデニムの色落ちを見て仕事風景を思い浮かべたとき、収穫の様子を想像してしまいがちですが、それだけでなく、こうした土づくりの作業、様々な工程があってこそ美味しい柑橘、かっこいいデニムが出来上がるのです。 話は戻りまして、今回の出来事がなぜ嬉しかったかという話。 [...]