一見、デニムで仕事をするということは難しそうな職業の方にもデニムを穿いて頂いているのが、尾道デニムプロジェクト。その中でもユニークな職業の一つと言えば、「お坊さん」です。

お坊さんはいつも袈裟(けさ)を着ているんじゃないんですか?とお客様にもよく質問されるのですが、実際、普段は着ることが多いのは“作務衣”なんだそうです。お経をあげる以外にも、お寺の仕事で動き回るうちに、綿や麻でつくられることが多い作務衣は、特にパンツをだめにしてしまうことが多いとのこと。「上は作務衣で下はデニム、というスタイルが丈夫だし機能的でかなりいい」と仰っていたのがONOMICHI DENIM SHOPの近くのお寺、宝土寺の住職 松岡さん。

1年目の住職デニム

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▲160A ¥32,000
※販売済み

宝土寺は西暦1200年頃からの約800年もの歴史があるお寺。その39世住職を継承する松岡さんは、昨年かなりいい雰囲気で色を落としてくださいました。2年目となる今年はどんな色にして下さるのか・・・と楽しみにしていたある日、今までにない激しい穿き込み具合でショップに登場した松岡さん。(写真だと表現できていませんが、実物はかなりツワモノでした。)何があったのか尋ねると、なんとお寺の敷地内に雑貨屋さんを作っていて、今週はずっとそこの大工仕事をしていた、とのこと。住職をしながら陶芸家としてギャラリーもお持ちの松岡さん。さらに雑貨屋もオープンさせようと奔走し、自らその建物自体のリノベーションにも携わるという、そのエネルギーはどこからくるのか・・・。

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お寺の昔と今

宝土寺へ伺い、仏様の前で話を聞かせていただくと、昔、お寺は“人が集まる場所”であったということを教えてくださいました。赤ちゃんが生まれたらお坊さんにお経を読んでもらって、兄弟喧嘩をしたらお坊さんに叱ってもらって、何かがあったときにはご先祖様に会いに行って・・・。しかし、時代の変化と共に人がお寺に対する関わり方が変わっていき、そして、尾道も変わっていきました。

松岡さんは学生時代は京都・大阪で過ごしたそうなんですが、別の土地に住み、故郷・尾道の良さに気付いたとのこと。
その後、旅行でローマへ行った時「昔からある建物に住むことがステータス」というまちの雰囲気に尾道とリンクするものを感じ、帰郷。その頃がまさに、様々なプロジェクトが尾道で動き始めた頃だったようです。

お寺離れを防ぐ

建設中の雑貨屋さん以外に、工房で陶芸教室をやっていたり、実はカフェが既にあったり、春には毎年「尾道手しごと市」(毎年2000人以上が来場するフリーマーケット)というイベントもやっていらっしゃったり、寺内で本当に様々な動きをされています。

時代に合わせた“人が集まる場所”に、お寺自体が変化していく。来てもらえるきっかけをつくっていく。そこが松岡さんの目指すところなのだそうです。決して、単純にお寺の数だけが多いわけではない、尾道のお寺としての誇りを感じました。

今年のデニム

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何をするにも、基本は正座(陶芸中の写真も、実は正座)の為、昨年同様膝はかなり色落ちしてきています。さらに大工さん要素が加わった今年のデニムは、ここからどうなってゆくのでしょう・・・・。

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▲第2弾 経年変化撮影(6ヶ月目)